点火系のメンテナンス


サーモスタット交換後、エア抜きが完全にも関わらずアイドリング不良に悩まされ点火系の不調を疑い、
点火系のリフレッシュを思い立ちました。
白金プラグもメーカー保証10万Kmを越え、そろそろ交換時期です。

そこで、スパ−クプラグとスパ−クプラグコードの交換を行いました。
EP82のWEBページもたくさんありますが、あまり図解がないので、作業図解を作ることにしました。

DIYで作業しよう!という方は是非参考にしてください。(ただし、自己責任の原則はお忘れなく!!)

GPturboではインテークNO.1を外せば事足りたのですが・・・。

では、作業方法を。

1.ボンネットを開ける。



だいたいこんな感じのはずです。

 

2.インタークーラーを外します。


インタークーラーのカバーを外します。
赤い丸印のボルト(12mm角)と緑の丸印(10mm角)を外します。
これでインタークーラーがフリーになります。

3.インテークパイプを外します。


赤丸の部分を先に外すと楽にインタークーラーを外せます。
特に順番は記載していませんが、インテークマニホールド側とタービンアウトレット側のホース
締め付けバンドをゆるめます。これは全て10mm角です。
角度的にソケットが使えない部分があるので、メガネレンチ、スパナがあると便利です。
(ラチェットレンチがあると重宝します)

赤丸部分の締め付けバンドを2本とも緩め、ホースを下側にずらすと写真のようになります。
ずらせたら、インタークーラー上部の締め付けバンドを外し、インタークーラーを持ち上げて
回すようにすると楽に外せます。(結構締め付け部は固着していますので、エンジンオイルを
塗布しておくと上側を抜いて下側を外す事ができるようになります。)
(私の場合、インタークーラー回りをあまりメンテしていないので、このようなことになっています)

4.シリンダヘッドが現れます。


外すとこのような感じになります。
ゴミかみが気になる方はパイプの開口部にガムテープをするか、ビニール袋をかけておくと
よいでしょう。

5.エアクリーナ接続パイプを外します。



赤丸部分の締め付けバンドを2本を緩めて、エアクリーナ側を外して、16valveEFIのパイプを軸
に180度回転させておきます。(気になる方はここでもパイプに栓を。)
これでデスビにアクセスできるようになります。

6.デスビからコードを外します。


すでに写真はTRDのプラグコードになっていますが、固定するキャップは純正再使用となっています。
GPturboは太径のコードだったので、引き抜くだけで良かったのですが、EP82GTは細径なので、
カバーがついています。
このカバーは取り外す時に一度エンジン側に押し込んでからロックを外す必要があります。
ロックは一度外側にひねるとパチンと外れます。センターコードも同様です。
イグナイタ側も同様にして外れます。
(できればイグナイタ側から外すのが良いです。感電事故防止のため。万全を期すならバッテリーの
−端子を外してから。)

やりにくい時はデスビキャップごと外すのも方法です。

デスビキャップの締め付けナットは10mm角です。

ちなみにサーモスタットを外す時はは赤丸のナット(8mm角)を外すと外れます。ただし、クーラント抜きと
水温センサーコネクタを外す事をお忘れなく。(結構クーラントが出てきます。)
今回は対象外ですが。参考までに。

 

6.シリンダヘッドからプラグコードを外します。


ヘッドにある四角いプラグコードを外します。コードとデスビの番号で後から合わせられますが、
できれば一本ずつ交換していった方が無難です。(特にクランパとの関係。)
コードが外しにくい場合は、揺すりながら外すと外しやすいです。
右二つ(3番、4番)はインタークーラーのフレームに干渉しますが、ゴム製なのでうまくずらすと
外せます。

7.スパークプラグを交換します。
EP82GTのスパークプラグは純正で90919−01178(DENSO製PK20R11、NGK製もあり)で、
カー用品店では手に入らず、トヨタ部品共販でしか手に入りません。(これはGPturboも同じ)
価格は1500円で税別です。白金プラグなので10万km点検、清掃不要です
熱価等を考慮される方はイリジウム等社外品を選択する必要があるでしょう。

交換には16mm角のプラグソケットあるいはプラグレンチが必要です。
私はカー用品店のプラグソケットを購入しました。(ソケット差込角9.5cm)

写真に見えるのは購入したソケットと、外した純正コード。

ソケットレンチがある場合はソケット購入が良いでしょう。
外すときは緩めるだけなので簡単です。

外した古いプラグに変わって新しいプラグを取り付けます。
締め付けるときは必ずネジ部分にモリブデンかエンジンオイルを塗布して、手で締められる
ところまで締めます
。これを守らないとヘッド交換という高い代償を支払うことになります。

EP82位の車種なら買い換えた方が安くあがるかも、といったものです。

一般的には手で締められるところまで締めて、レンチで1/2から1/4回転締めれば適正と言われます。
トルクレンチがあれば修理書指定のトルクで締めれば万全ですが、トルクレンチが無い場合は上の基準で
締めることで良いでしょう。
要はスパークプラグのガスケットがつぶれて固定されるまで、ということなので、ソケットツールを使い慣れている
人ならば締め付ける感覚でだいたいのトルクはわかると思います。ネジが無理をする状態は手応えでわかる
事が多いと思います。
はじめのねじ込みを手でやっておけば斜めねじ込みは防げるはずです。

ちなみにスパークプラグの再締め付け時は1/4から1/8回転締めれば適正と言われます。
とにかく大事な事はヘッドのネジ溝を痛めないことです。

 

8.新しいコードを装着します。
元通りに新しいコードを装着します。社外品でも純正でも方法は同じです。
イグナイタ側は最後に装着します。エンジン始動確認の直前が良いです。(感電防止のため)


これはTRDの19051−EP801の装着例です。他社製であれば色が違います。
GPturboの違いは、装着してもあまりコード部分が見えないことでしょうか。
ちなみにコードは純正と同じyazaki製です。(純正はセットで8600円、TRDはセットのみで11550円です)
写真では既にインタークーラーは装着されています。(作業しながらなのでタイミングが合いませんでした)

エンジンをかけるときは、ネジ止めしなくてよいので、インタークーラーパイプにかませて仮組み
しておくと、ゴミかみを防止できます。

9.インタークーラー回りを元通りに戻します。
エンジンが正常に回転する事を確認したらエンジンを停止して外した順の逆にボルト、
ナット類を締めて行きます。
特にゴムパイプはどこまでも締まるので、用心を。
あまりに膨張していればゴムホースの交換時期です。(私のは既に交換時期ですが・・。なかなか。)
インタークーラーのカバーも忘れずに戻します。

10.ボンネットを閉める前に。
正しく戻せたら、今一度エンジンルームに忘れ物(ウエス、タオル、工具など)が無いことを確認します。
(過去、某O●T誌などで、ウエス忘れでボンネットを締めて走行して全焼したWRXとかありましたので、
念には念を入れて。)

これでスパークプラグ回りのメンテナンスは終了です。
ボンネットが確実に閉まったことの確認をお忘れなく。(高速道路でオープンしたら取り返しがつきませんから。)

 


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